yattraブログ

島根県の中山間地域でヤギやウコッケイたちと持続可能な農的暮らしをはじめました。無農薬のお米や野菜をつくっています。

富山町での暮らし

久しぶりの投稿になります。みなさまはいかがお過ごしでしたか。
 
私たちは4月より島根県に移り、京都にいるときとは少し違うペースの暮らしが始まりました。当時、県内に知り合いは一人もおらず、所謂縁もゆかりもない土地だったのかもしれませんが、豊かな自然と資源、人の優しさに支えられ、大げさな言いようではなく本当に日々感激しながら生活しています。いまでは、これは縁だったのかな、とも思っています。
 
そんな大田市富山町での生活は、農的な要素が大きなウェイトを占めています。そして烏骨鶏10羽とヤギのキキがわが家にやって来ました!
日の出の眩しい光を浴びて目が覚め、外へ出るときれいな空気と見渡すかぎりの緑、キキと散歩して、ニワトリたちに朝ごはんを持っていく。日中は谷の風を感じながら泥や土や植物にまみれ、朝夕は家族みんなでごはん、収穫したばかりの野菜、夜は薪で風呂を焚き、見上げると満天の星空。
 
世界では素敵なことがたくさんあります。その一方でいま世界が混乱しています。連綿と続く消費貨幣即物主義にとって目に見えないものに対する脅威は相当なもので、今後ものの見方、考え方、価値観、暮らしはどのように変わっていくのか。または、ワクチンといわれるもの、または給付金によって、変わらずに済むのか、いろいろと忘れて以前の生活に戻るのか。
これまでも大きな転機は訪れていました。地震津波原発事故。。「想像」を超える出来事が起こりうる時代になりました。そして、コロナのようなものはどうして大発生したのか、そういったことも考えていく必要がありますね。
 
うちにはテレビがありませんが、できるだけ感覚のアンテナを張り、多角的に物事を捉えていきたいと思っています。夫婦間でいまそしてこれからの生活のことをいつも話し合ってきました。自分たちにとって大切なものは何なのかを見失ってはいけないと強く自分に言い聞かせているうちに、おもしろいですね、トレーニングすると技術や体力が身に付いてきますが、どうやらメンタルもトレーニングすることで身につくようです。
 
大切にしたいことのひとつ、4月から農薬を使わないお米つくりをしています。
7月までは草抜きのため毎日のように田んぼに入りました。服は泥まみれで体力的にも結構堪えますが、実はこの時間は考えごとをするのにはうってつけで、さらに田んぼに住む生きものたちを間近で見ていると、自分は彼らと共に生きていると実感できます。地域の人もよく声をかけてくれます。力が湧いてきます!
最近では、イノシシがプールと勘違いして田のなかで泥遊びしたり、虫やスズメたちにつまみ食いされつつも、ツバメやカエルやクモやバッタやイモリやヘビやカメやカニや微生物たちがなんだかにぎやかな世界を築いています。薬の脅威がないのでのびのびしているようです。稲は強く少しずつ生長し、緑から黄金色へ変わってきました。天日干しのなだら(木や竹)を組んだりと稲刈りの準備も始まりました。収穫してほっとしたい半面、排水口を開け水を抜きながら、この世界が一旦終わってしまうのを惜しく思ったりします。
 
無事9月にお米を収穫できれば、ぜひみなさまに味わっていただきたいと思っています。
 お店の方は改装などもあり、もう少し時間がかかりそうです。布の話題とは少し外れるかもしれませんが、ここでの暮らしのことなど報告したいと思っています。
朝晩涼しくなってきました。残暑との寒暖差にお体お気をつけください。
 
 
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